慣性の法則というのは、物理の授業で学んだ。いわゆる、ニュートン力学の授業だから、高校生で学ぶ初歩の初歩の物理学の法則の一つ。
実は、この慣性の法則というのは、何も物理の世界だけでなく、株の世界にも、心理の世界にも存在していることはあまり知られていないのではないかと思う。
知らない人は、知らない方が幸せだと思う。なぜなら、知っているということが、力の源泉だと思うからだ。
もの滑らせるとき、氷の上だとスムーズに動くけれども、それがテーブルなどになるとそうはならない。その抵抗も、株にも人間心理にも存在しているのだからおもしろいと思う。
世の中とは、あらゆるものが、鏡に映し出されたように、同じような現象が存在するのだ。
そのNYは、今日はチャート上の節目で止まったようだけれども、ここで止まるかどうかはかなりの疑問があるし、無理があると思う。そのキーワードは慣性なのだ。
今日の下落は止まったのかもしれないけれども、昨日から始まった下落は、確実に下落圧力として存在していると思う。
普通、強い成長が今後も続くと考えられていれば、一時的な下落があっても、すぐに回復してくるが、今回はそうではないような気がする。この下落は、新興国の経済が先行き楽観という見通しから、インフレの影響を警戒して悲観に傾いている何よりの証拠だと思う。
当然、その中には中国も入っているわけで、アメリカにとって大事なお客さんの中国がこうなれば、アメリカだけでなく、ドイツの株も大きく売られる可能性がある。
今日は、FTSEが大きく下落したけれども、これは、銀行へのストレステストへの警戒と考えられそうだ。インフレが高い割に成長率が低いイギリスでは、問題はかなり深刻なのではないかと思う。
ということで、マーケット力学のキーワードは慣性ということなのだ。
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