チェルノブイリの取材が大ブームとなっています。
その理由は、福島がスリーマイルを超えて、汚染レベルはチェルノブイリ級といわれているためです。また、海外では、メルトダウンしたといわれています。
広島→長崎→福島という認識が海外では強いのです。
海外情報がすべて正しいわけではありませんが、隠蔽体質の当該国よりは冷静な判断はあります。
まず、基礎知識として、チェルノブイリとは本質的に異なります。
爆発したのは同じじゃないかという面はあります。3号機の爆発はきのこ雲ですから、あの爆発はただの水素爆発ではないだろうと思います。
ですが、チェルノブイリはどんだけひどかったのかというと、100万kwの電力を提供していた原子炉がグラファイトで燃え続けてしまったのです。
チェルノブイリの原子炉は、制御のためにグラファイトを使ったために、それが熱で燃え続け、プルトニウムやウランが放出されてしまったわけです。しかも、原子炉そのものが爆発してしまったのです。
ですから上空で炉心を冷やすために作業をした人は全員放射能の影響で間もなく亡くなっています。
その点を考えると、同じように爆発はしたけれども、炉心が吹き飛んだわけではないので、まだましなのです。
ただ、現状を楽観できるわけではなく、大変深刻で危機的な状況であることは間違いありません。
なぜなら、炉心溶融は起きていると誰もが想像できる状況なのですが、それを確かめることができないのです。
チェルノブイリのときはどうしていたかというと、ロボットを使って作業をしましたが、放射能があまりにも強くて、ロボット自体が壊れて動かなくなってしまったのす。
最後は、5000ミリにシーベルトを完全に振り切れて計れなく、10000ミリシーベルトともそれ以上とも言われています。そんなところで人間が作業をしたのです。もちろん、その人で生き残っている人は少ないです。
どうしてそんな無理をしたのかというと、次の爆発を起こしたら、ヨーロッパ全土に人が住めなくなるからです。
日本の場合、旧ソ連や北朝鮮や中国とは違うので、そんな作業はできないのです。ですから、作業がなかなか進まないというわけです。
そういう文脈で考えると、完全に冷えたわけではないから、現状は楽観できるものではないということはご理解できるのではないでしょうか。
もちろん、今後、大量の被曝から後遺症を発症する人は出てくると思います。それを承知で、現場で働いているのではなく、闘っている人たちがいることを知るべきです。
こういう、基本的なところを抜きにした知識は非常に危険です。ですので、ボクの原発と放射線に関するページでは、上部に重要なリンクを張っていますので、それで勉強してください。
もちろん、政府と東電の発表は、今でも全く信用していませんし、御用聞き学者の言うことも信用していません。
特に、原発推進学者は、医療従事者ではないので、人間の体に関しては考えが甘いです。
アインシュタインが、E=mc2という方程式を導き出して、それを使って原爆を作ったのは医療従者ではなく、核物理学者達です。
核分裂をするととてつもないエネルギーが放出されることが分かったのです。
そして、多くの人間が放射能の影響の調査のために犠牲になりました。
ですから、こういう非常事態では、原発推進学者ではなく、医療従事者、医者、原発反対の専門家の意見が重要なのです。
ヘタにパニクルのはいけませんが、ヘタに安心するのも危険です。
過去の原発事故、核実験では、政府は常に、近隣住民には安心することしか言わなかったことは忘れてはいけないでしょう。
ですから、一人ひとりが知識を身につけて、現状を把握して、自身の行動を決めるべきなのです。
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